【横浜店】壁に映してみたい!プロジェクターの壁面投射とスクリーンについて(2020.2.8追記)
横浜店 渡邉です。
今回はプロジェクターの壁面投射、いわゆる壁写しについてのお話です。
最初にご案内。
秋の新製品!大収穫祭2020は9月12日から開催中です!
https://www.avac.co.jp/contents/topics/autumn-sale2020.html
ご相談等、お待ちしております。
アバックチャンネルはvol.19、プロジェクターの天井吊りです。
YouTube: 【アバック公式】vol.19~プロジェクターの天吊りお見せします!~#ホームシアターのアバック
プロジェクターを天井吊りする過程について実際の作業を見て頂いております。
この映像、パッと見では簡単に設置している様に見えますが、これは作業に習熟している故にそう見えるだけであり、実際には大変なことを何でもないように作業されています。
今回は設置が馬車道店と言うこともあり、既存の建物ということもあって単に天井吊りをするだけでなく、床の養生から部材による天井の補強(工法は状況により変わります)、コンセントプレートの追加に掃除や実際の機材取り付け・調整までしっかりお見せしています。
実際に現場で作業を見ると周囲に細心の注意を払うことを当たり前のこととして行っております。
このクオリティがアバックの工事になります。
本題です。
最近、ご来訪のお客様から
「明るい部屋の中で壁に映したい!」
というお話がとても増えております。
今回はそんな疑問にお答えできればと思います。
最近、EPSON EH-LS500(発売が遅れております。)やJVC LX-NZ3、Viewsonic X10-4KMVAVA VA-LT002など長寿命且つ強力なレ―ザー光源プロジェクターがいくつか出てきました。
(速報:Viewsonic X10-4Kは2月16日まで期間限定の展示を開始しています)
【横浜店】Viewsonic X10-4K期間限定展示開始です!
https://blog.avac.co.jp/yokohama/2020/02/viewsonic-x10-4-a7eb.html
また、VAVA VA-LT002は近日中に期間限定展示を行います。期間中は実機の確認が可能です。続報をお待ちください)
横浜店ではこのうちJVC LX-NZ3とEPSON EH-LS500は実機も確認させて頂いております。
【横浜店】 JVC LX-NZ3 展示開始!(2019.12.6更新)
https://blog.avac.co.jp/yokohama/2019/10/jvc-lx-nz3-2d58.html
【横浜店】EPSON EH-LS500超短焦点プロジェクター設置レビューです。(2019.12.6発売延期告知更新)
https://blog.avac.co.jp/yokohama/2019/11/epsoneh-ls500-fea4.html
実機の映像を見ると一昔前は難しいと思われた「壁面投射」も現実味が出てきており、同じようにお感じになったお客様からのお問い合わせも増えているのは当然かと思います。
壁面投射はリビングで「明るい場所でもテレビのように見える大画面」を実現したいお客様や、寝室など暗く出来るお部屋で手軽に大画面と言う目的をお持ちであれば「必要な時だけ大きな画面を出せる」魅力的な方法です。
ただ、ホームシアター屋としては「うーん」と言うのも本音です。
あ、後「寝シアター」の様な天井に映す方法も「壁面投射」の応用になるかと思います。
では、実際に映してみます。
※クリックで拡大します。
横浜店のテレビの上には壁のスペースがあります。
実はこの幅、概ね100インチの幅になっており、壁面投射が可能な状態になっています。
今回はスクリーンとこの壁に映して比較してみます。
今回投射を行うのは先日アバックチャンネルでもご紹介した光量3000lmのレーザーダイオード搭載のプロジェクターJVC LX-NZ3を使用します。
まずスクリーンに映してみます。
こちらはシアターハウス様の100インチスクリーンになります。
※クリックで拡大します。
スクリーン表面はこんな感じです。
※クリックで拡大します。
非常に細かな目になっており、基本的に平面で凹凸がありません。
次に壁面の方ですが、こちらは先程のご紹介した店舗で使われている壁です。
いわゆる「ビニールクロス」と呼ばれているごくごく一般的なものです。
近い写真ではご覧の通り模様が出ます。
※クリックで拡大します。
ただ、近づくとなんとなく分かるレベルで、2~3mも離れると「壁の模様は」ほとんどわかりません。
では実際に同じ機種で100インチ相当の大きさで映してみます。
スクリーンと壁の距離に差があるため、大きさが変わります。
※クリックで拡大します。
こんな感じになります。左右のカーテンがグレーなので色の違いが判るかと思います。
次はスクリーン。
※クリックで拡大します。
ご覧の通りスクリーンの方が明るさや発色がまるで違います。
そして何より壁面投射の方が明らかにフォーカスが一回り甘いです。
「え!なんでこんなに差が出るの?! 」
この問題の種は「反射率」と「反射方向」です。
では壁紙とスクリーンをもう一度映してみます。
但し、もう少し暗い状態です。
こちらが壁紙
※クリックで拡大します。
こちらがスクリーン
※クリックで拡大します。
階調表現、鮮やかさ、そしてやはりフォーカス感が違います。
この写真の場合、オウムの目のあたりが一番わかりやすいでしょうか。
何でここまで違うのか?
それは
「壁とスクリーンは元々の反射率が違い、構造的に差を解消できないから」
です。
実は最初に出したスクリーン、主にマットタイプと呼ばれるスクリーンは、表面に施されたビニール加工の内側は基本的にガラス素材になっています。
シアターハウス様の資料になります。
この構造は入ってきた光をお椀型のように均一に反射する機能を持っていいます。
スクリーン生地の場合、ざっとした考え方ですが入ってきた光に対して概ね95%以上反射を行う能力があるとイメージしてください。
(これをゲインと呼びます)
また、光の反射率は色温度により変わります。
このため光が拡散し全体に明るく伸びのある色に見えるわけです。
また、スクリーンの表面は非常にきめが細かく反射を行う単位も壁紙とは比較になりません。
最近「4K/8K」用と言われているスクリーンはこの辺りの細かさが違います。
これに対して壁紙ですが
壁紙は元々表面が凸凹しており反射は均一ではありません。
このため入光してきた光はバラバラの方向に反射してしまいます。
また、凸凹が多いことはそのまま反射の単位が雑になりますので全体的に絵が荒くなりフォーカス感が明らかに落ちます。ただ、暗い理由はそれだけではありません。
一般的なご邸宅の場合、壁紙に使用されるそれぞれの素材はいくつかあります。
それぞれの反射率は概ねの数字として
白いペイントで75%
漆喰で60から70%
ビニールクロスは60%程度
が基準となっており、反射光はスクリーン程ではありません。
「じゃあパールなどを入れて反射率の高い壁紙にすればいいじゃないか」
というご意見が出るかと思いますが、壁紙の反射率が低い事にはちゃんとした理由があります。
それは「壁紙は落ち着いた空間の大事な要素であり、あまり反射率を上げられないから」です。
当たり前と言えば当たり前なのですが、壁は天井や床と組み合わせて外からの光や各種照明の光を程よく反射し、落ち着いた空間を作り出す重要な要素の一つです。
このため、壁の反射率は人の肌の反射率と言われる50%に合わせる傾向があります。
また、光自体は広く穏やかに反射させた方がより落ち着いた空間になります。
仮にここで無暗に壁紙の反射率を上げると室内全体がギラギラしてしまい、室内が妙に明るくて住んでいて落ち着かない空間が出来上がってしまいます。
壁紙に必要な要件とスクリーンとして使用する「理由」が一致しない。
この辺りが「壁面投射」が暗く、フォーカスも甘くなってしまう原因です。
じゃあ、もっとキレイに映すにはどうするのか?
方法はいくつかあります。
一つ目の方法は壁紙を自体を変える事です。
現状、サンゲツ様から「ホームシアター用壁紙」が4種類ほど発売されております。
肌理も細かく、視野角160度も広く光の拡散もしっかりしています。
スクリーンの投射面をこのようなタイプの壁紙に変えて頂き、反射率の問題を解決させる事で「壁全体をスクリーンで」と言う事も可能にとなり、プロジェクションマッピングの様に使う事も出来るかとおもいます。
但し、導入には注意点もあります。
まず下地ベースの処理をしっかりしないと凸凹が目立ってしまいますので、処理方法にもよりますが施工業者より追加費用請求の可能性があります。
また壁紙の幅が基本的に90cm幅になりますので概ね70インチ以上(16:9の場合縦872mm以上)は必ずジョイント(継ぎ目)が発生します。
上手く仕上げれば目立ちにくいとは思いますが、無しと言うわけにはいかないというのが実情です。
壁を投射に使う場合このあたりの処理についてハウスメーカー様と事前の打ち合わせをお勧めします。
ただ、今回の用いた様な明るいプロジェクターは「壁を塗り潰す」と言う点でこのあたりの問題を暈す事ができます。
逆にジョイントの問題を抜けば「手軽に大型の画面」と言う点はクリアできます。
最終的な御判断として
大きさを重視してますので、今回の写真の様な画質で十分です。
賃貸など壁面や天井を加工するのは難しいので……。これで行こうと思います。
と言う場合は、壁面でも十分な4K画面をお楽しみいただけるかと思います。
取りあえず壁に映して後でこの後書かせて頂いているパネルスクリーンを使ってみる、と言う方法もありだと思います。
後、出来れば周りに黒枠を作ったほうが画が引き締まります。
多少絵がはみ出ても、若干歪んでも目立ちませんのでお勧めです。
余談ですが「寝シアター」についてはこちらのブログをご参照ください。
【横浜店】 LG HU80KS 4Kプロジェクター期間限定展示!(2018.12.9追記)
https://blog.avac.co.jp/yokohama/2018/12/lghu80ks-4k-008a.html
では、壁面投射のもう一ランク上「テレビと区別がつかない」レベルの絵を目指す場合はどうするか?
やはり一番のお勧めはスクリーンを設置する事です。
通常投射タイプのプロジェクターをご使用の場合、スクリーンはいくつかのタイプを選ぶことができます。超短焦点の方はこのままパネルスクリーンまで流してください。
代表的なものとしては
天井に取り付けて必要な時に下ろすタイプ
必要な時に壁に掛けるタイプ
床において引き上げるタイプ
実際の選定についてですが、大きい物(概ね80インチ以上)は電動スクリーンをお勧めします。
理由は「必要のない時にはしまう事が出来る」「場所を取らない」そして個人的にですが「スクリーンが降りてくる『別空間』を作り出すことに役立つ」と言う所でしょうか。
電動の方が壊れやすいんじゃないかと言うご意見もよく伺いますが、手動で棒などを引っ掛けたり引き揚げたりする「ロールスクリーン」と呼ばれるタイプは引く度に一か所に大きな力が掛かることから経年変化しやすい傾向があります。
弱点は天井の補強など専門の業者がいないと設置が難しい事、特にテレビの前などに設置した場合投射距離の計算が必要な事です。
そして超短焦点の方はこちら、パネルスクリーンです。
仕組みとしては映画館のスクリーンと似たような物で、スクリーン生地の周囲をホックや発条の様な物でピンと引っ張っています。平面性が高いことが特徴です。
超短焦点の場合、映像を極端に曲げていることから幕面に歪みが赦されません。画面の端で歪んでしまうんです。壁は元々平面ですがロールスクリーンはそうはいきませんので、超短焦点でスクリーンの場合は基本的にこちらになります。
なお、平面性が高いことからハイレベルな映像を求められるお客様にも向いています。
パネルスクリーン共通の弱点は、設置の問題以外に固定と言う事もありスクリーンが常時見えている状態である事、スクリーンの部分は反射が大きい事、埃などがたまりやすい事があるかと思います。
回避方法としてはカーテンなどで普段は覆って置く(いわゆる緞帳です)という方法が考えられます。
また、さらに本格的なものとして事実上超短焦点専用の商品ですが、下からの光だけを反射し、正面や上からの光を反射しない「耐候型スクリーン」と呼ばれるタイプの物もあります。
こちらは「反射光でギラギラしない100インチ以上の超大型テレビ」を実現できます。
実例はこちらをご参照ください。
横浜店】SONY VPL-VZ1000+SI耐光スクリーン、 限定再展示です!(2018.4.13更新)
https://blog.avac.co.jp/yokohama/2018/04/post-add6-1.html
こちらでは超短焦点スクリーンがどういうものかと言う事も説明させて頂いております。
この写真は100インチパネルになりますが、ご覧の通り真昼間でも全く問題ありません。
マイホームシアター269 90インチ5.1.4ch超短焦点・耐光スクリーン4Kシアター
(既築・リビング)
https://www.avac.co.jp/contents/case/3030.html
こちらは90インチです。写真は何も手を加えておりません。
問題点はパネル自体がかなり高価な事、きちっと出すためには事前の計算が必要な事が弱点です。
こちらで映し出される画は壁面とは比較になりません。まったく別物です。
後は引き上げ型や掛図ですが
どちらも小さい画面で移動を前提にする方法であればお勧めできます。
なお、映像が歪むことから超短焦点は対応できません。
いかがでしょうか。
「壁面投射」の利点と問題点をご紹介してみました。
内容の通り、簡単ではありますが「ちゃんと映す」には事前のご相談が必要です。
特に超短焦点を導入の際は必ず導入前に一度ご相談をお願い致します。
EH-LS500のブログでも祖紹介しましたが、正直な所「簡単に映せる」だけではありませんので……。
メーカー様のご協力により変わりますが、展示可能な機種については期間を定めてお借りする形で展示を行えればと考えております。
ご来訪・ご相談をお待ちしています。
さて、最後に当店へのご相談方法です。
大きく分けて
メール、お電話、お手紙・FAX、そしてオンラインの方法がございます。
その1、メール
まずメールですが、お近くの店舗はそれぞれ問い合わせ用のメールアドレスがございます。
横浜店の問い合わせはこちらから。
また、担当者指名のメールなどは店舗の紹介⇒スタッフ紹介からそれぞれのアドレスにメールを入れて頂ければ対応いたします。
横浜店 スタッフ紹介はこちらから。
モバイルの場合公式アプリからのアクセスも便利です。
IOS、Andoroid両対応でございます。
・新製品、特価品情報に中古品やアウトレットの入荷情報などの商品関係
・実際の施工事例となる「ホームシアター施工事例」
・各種イベント、フェア情報
・各店舗の案内
すべてこのアプリで行えます。
その2、オンライン会議
お勧めのオンラインです。
こちらはzoomを使用したオンライン相談システムです。
無理なご来訪は無く、担当者と実際にお顔を合わせながら資料なども含めてご提示しながらお話する事が可能です。
個人的には資料をZoomで共有もできるのですが、モバイルデバイス同士でお話をさせて頂き、PCを横に置くとお部屋の状況を見せて頂くなど、お話がかなりスムーズに進みます。お勧めです。
オンライン相談はこちらのフォームから受付可能です。
その2、お電話・事前予約来訪
次にお電話については各店舗にご連絡下さい。また、横浜店ではご来訪についてはお客様同士が重ならないようにしており、基本的に事前予約が前提です。
マスクの無いお客様の来訪はお断りしております。
また、接客はドアを開放し、ソーシャルディスタンスを取った接客となっております。
それ故少し外の音が入りますが、ご容赦ください。
最近はご来訪の代わりに電話でのご相談も増えております。店舗定休日、お話し中の場合はメールなどの別手段をご検討頂くか、日程・時間をずらしてご連絡下さい。
横浜店の電話番号は045-228-9881となります。
その4、FAXなど
お手紙・FAXについては「メールが苦手」「商品の価格を知りたい」などの場合に便利です。
受信後、情報の確認の上それぞれFAX返信やお電話のコールバックなどで対応させて頂きます。
横浜店 FAX番号は045-228-7283となります。
Zoomを用いたオンライン相談、特に物販に関しては北は稚内から南は八重山まで、地域に関係なく直接ご相談が出来ます。
お会いできるのを楽しみにしております。