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2016年6月23日 (木)

【HT横浜関内店】ホームシアター、将来の問題。 NHK技研を踏まえて

HT横浜関内 渡邉です。

P1040952_2_2 今回は、ちょっと真面目なお話です。

ホームシアターをお考えの皆様には、将来性を考えたシステムを構築したいというご要望が多くあります。

今回はご要望に沿って、5年先、10年先を見越したシステムを構築したい皆様にはぜひお読みいただきたいと思います。技術的なことが入りますので、わかりづらい場合は、色のついているところだけでもお読みください。

先日NHK技研2016が終わり、その中で4K/8Kの方向性が示されてきた印象があります。技研の展示内容を踏まえてお話していきます。リンクのPDFファイルもご覧ください。

まず、大型ディスプレイに関しては有機ELが本命ですが、素材的に酸素や水には弱くガラス基板であることからこれ以上の大型化は価格的に難しい状況です。 素材面では「IGZO」から「ITZO」への技術的開発が始まっており、逆構造有機ELなどを含めて実用化すればシート型の液晶や有機ELパネルとなるかと思いますが、大型化はまだ難しい状況です。

シート型ディスプレーの要素技術 大型・軽量な8Kディスプレーの実現を目指して http://www.nhk.or.jp/strl/open2016/pdf/E2.pdf

そんなわけで、大画面にはプロジェクターの役目はまだまだ続きます。

スクリーンはとてもいいですよー。

また、 将来的にシート型ディスプレイにするためのスペースを考えて空間構成を考えられます。

ディスクメディアについてはホログラフィックが本命ですが、精度や価格の問題があり、まだ民生レベルまでは降りてこないですね・・・。 現時点では、8Kの放送が始まっても基本的に録画はHDDになるのではないかと思います。

アーカイブ用ホログラムメモリー

http://www.nhk.or.jp/strl/open2016/pdf/A4.pdf

いろいろ書いてきましたが 実は、最もネックなのは

「どうやって放送波で4K/8Kを届けるか」という部分です。

今年の技研を見ても、やはり衛星と光回線がメインになりそうです。

これは新築でホームシアターをお考えの方には大きな問題です。

4Kは現時点でCS放送波や1GbitのEthernetで何とかなります。但し、8Kには足りません。 8Kの場合、既存の光でないケーブルテレビは根本から考え直す必要があります。おそらくチャンネル数が3分の1になります。

スーパーハイビジョン衛星放送のケーブルテレビ再放送技術 http://www.nhk.or.jp/strl/open2016/pdf/A6.pdf

光回線でも多チャンネルには「10Gbps級の伝送速度を持つ次世代の光インターネット回線」が必要になります。

MMTによる8Kスーパーハイビジョン伝送技術 http://www.nhk.or.jp/strl/open2016/pdf/A9.pdf

フレッツ・ドコモ光などでは、現段階ではこのあたりがはっきりしません。 そうなると現段階の4K/8K受信の本命はBS/CS左旋の衛星放送になります。

(将来的には安定したネット回線との混成が本命になるかと思います。)

5年先、10年先にはこの問題が必ず持ち上がってきます。

BS/CS左旋は4K/8Kを既存のシステムで受信できるためのシステムで、周波数帯が上がることから、今までのアンテナでは受信ができません。アンテナで受信をされている方は、アンテナ交換の必要があります。 本当は配線も交換なのですが、こればかりはやってみないと何とも言えません。

地上波の4K・8K?当分無理です。

地上波はインフラとしてしばらくは2Kのまま残るのではないでしょうか。

次世代地上放送システム http://www.nhk.or.jp/strl/open2016/pdf/A8.pdf

そんな中、マスプロ電工様、DXアンテナ様からやっと現実的な価格で4K/8K左旋対応アンテナが発売されました。 配線関係は現段階で手を付けられる唯一の部分です。 マスプロ電工様は1月に既に発売しておりましたので、これで大手2メーカーが出そろう事になります。

マスプロ電工 BC45RL

Masupuro_4k8k

DXアンテナ BC453S

Dx_antena4k8k_1_5通常は45cmサイズで十分かと思います。

雨・雪を気になされているのであればDXアンテナ様から50cmが出る様です。

現在4K放送が流されているCS124/128°は別のアンテナになりますので、アンテナ2台になります。

4K/8K用の配線関係部材も発売されておりますので、ご新築の際は部材の指定をお勧めします。 また、8K伝送にはMMTと呼ばれる技術で複数の通信回線を使って受信を行いますので、最低Cat5e、できればCat.6レベルへLAN配線の強化をお勧めします。

最近は景観の関係からフレッツ光などケーブルで受信の方が多くなっておりますが、規格の変化への対応はなかなか難しいのが現状です。新築の場合、もしもの場合を考えて屋根へ予備配線を伸ばすことをお勧めします。 あとで弄れないですからね。

ホームシアター構築相談はアバックホームシアター横浜関内店までご用命ください。

追伸です。甲鉄城のカバネリBD vol.1 届いております。

有機ELで見ておりますが、夜のシーンがとても綺麗です。解像度上がると違います。

なお、LGの有機EL55インチは店頭展示品販売がございます。ホームシアター横浜関内店の機材は比較的使用時間が短いものになりますので、お買い得です。

ご興味のある方はご連絡をお願い致します。

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