【大阪梅田店】『デジタル時代のホームシアター近代史:第2章 新たなデジタルインターフェースの登場』
第2章ですでに限界を感じている渡部です。
【第1章】は2001年まで書きましたが、【第2章】では2002年から始めていきたいと思います。
年明けてすぐに強力なプロジェクターがデビューします。
EPSONのホームプロジェクター参入第一弾ELP-TW100です。
今後しばらくメインで活躍する、解像度1,280×720(720p)の液晶パネルがいよいよ搭載されました。
液晶パネルの製造・供給メーカーというアドバンテージを生かして開発されたELP-TW100は、1号機とは思えぬ完成度の高さで、高画質志向のユーザーも満足の画質でした。
プログレッシブ回路には、ジャギーの少ない滑らかな映像で定評のあるファロージャの「DCDi」が搭載されていました。
そして、MITSUBISHIからも三菱液晶プロジェクターの決定版ともいうべきLVP-L01が発売されます。
3次元デジタルガンマ補正回路を搭載し、色むらや色かぶりの無い映像は、液晶プロジェクターであることを忘れるほどでした。
DVDプレーヤーとAVアンプのデジタル音声伝送にも、新しいインターフェース「DENON Link」が登場します。
新たな108MHz/14bit映像DAC搭載のDVDプレーヤーDVD-A1と、DENONの最新旗艦AVアンプAVC-A1SRの間でDENON Link接続が可能になりました。
このDENON Linkは、音質的なメリットだけでなく、規格上デジタル伝送を許されていないDVD-AudioやSACDのデジタル音声伝送に対応し、DVD-AudioとSACDのマルチチャンネル再生でもAVアンプ側のスピーカー設定が使えるという魅力的なインターフェースでした。
ちなみにDVD-AudioにはDENON Link S.E.(SECOND EDITION)、SACDにはDENON Link 3rdで対応し、Blu-rayのクロック制御を可能にしたDENON Link 4thを経て、現在DBT-3313UDに最新のDENON Link HDが搭載されています。
若干遅れて、Pioneerからも同様のデジタルインターフェースi-Link(Audio)対応の108MHz/14bit映像DAC搭載DVDプレーヤーDV-S858AiとAVアンプVSA-AX10iが発売されます。
こちらは【第1章】のD-VHSのところで紹介したのと同じi-Linkですが、あちらはi-Link(TS)という規格で、また別の規格になります。
このi-Link(Audio)も同じようにDVD-AudioとSACDのデジタル伝送が可能ですが、完全なプライベートリンクのDENON Linkと違い、Pioneer以外でもSONYやESOTERICなどが使っていました。
Pioneerのi-Link(Audio)では、PQLS技術によるフロー制御でジッターを大幅に低減し音質を向上させるという事をしていましたが、このPQLSって聞き覚えありませんか?
PioneerのブルーレイプレーヤーのHDMI伝送にも使われ、現行のBDP-LX55にも最新のPQLSマルチサラウンドが搭載されています。
じつはここからPQLSはスタートしたのです。
AVアンプでは、音質・機能・価格の3拍子が揃って海外製AVアンプとしては異例の売上を誇ったKRELLのSHOWCASEがトピックスです。
プロセッサーとパワーアンプのセパレート型で、THX-Ultra認証を取り、DD-EX、DTS-ES、DTS NEO:6等の最新フォーマットに対応していました(AACには2003年に対応)。
肝心な音のほうも、AVアンプという枠を破って、ピュアオーディオを彷彿とさせる繊細な表現力と切れのある駆動力で、一体型AVアンプとの格の違いを聴かせてくれました。
DVDレコーダーにも意欲的なモデルが登場します。
DVD-RW+HDDレコーダーのMITSUBISHIのDVR-DS10000です
レコーダーでありながら当時最強の108MHz/14bit映像DACを搭載し、まだ一部でしか問題視されていなかったクロマアップサンプリングエラー(色情報の復元時に赤などに出る、滲みやモザイク状の処理エラー)の軽減に本格的に取り組んだモデルです。
DVDプレーヤーの画質をも凌駕する脅威のDVDレコーダーでした。
DVDレコーダーとしても、逆2-3プルダウン処理による24Fフィルム録画という革新的な機能を搭載していました。
2-3プルダウンというのは、テレビ放送の1秒間60コマに合わせるために、映画の24コマを2コマ⇒3コマ⇒2コマ⇒3コマと繰り返して60コマを作り出す方式です。
それを逆に処理することで元の24コマに戻し録画するという技術です。
メリットとしては、データ量を少なく出来ることと、パッケージソフトのように2-3プルダウンによる安定したプログレッシブ再生が可能になることです。
24Fフィルム録画は録画ビットレートを自由に選べないなどの使い勝手の悪さはあったものの、かなり先進的な機能でしたが、このモデルが唯一の搭載機になって後に広まらなかったのは残念としか言いようがありません。
同時期に発売されたPioneerのDVR-77Hと共に、いよいよDVD-RW勢にもHDD搭載モデルが出てきました。
さらに、SHARPからBSデジタルチューナーを搭載したDVD-RW+HDDレコーダーDV-HRD1が、HDDにハイビジョン録画可能なモデルとして登場しました。
以後、このBSデジタルチューナー+DVDレコーダー+HDDという組み合わせが主流になっていきます。
2002年後半は主要メーカーからプロジェクターが出揃い、プロジェクター戦国時代に突入します。
8月にSONYのVPL-VW11HTの後継VPL-VW12HTと、ELP-TW100をベースにDPX-1で培ったノウハウを注ぎ込んだYAMAHAのLPX-500が発売されます。
これを皮切りに各メーカーの新製品が続々と発売されます。
第2世代機としてPanasonicのTH-AE300とEPSONのELP-TW100Hが発売され、前モデルより正常に進化した映像を見せてくれました。
そして、SANYOが液晶プロジェクターのエントリークラスに投入してきたLP-Z1は、革新的な機能でこの後のプロジェクター普及に大きな役割を果たします。
今では当たり前のようにプロジェクターに付いている上下左右レンズシフトですが、ホームシアター用プロジェクターの初搭載はこのLP-Z1です。
これ以後、上下左右レンズシフトはエントリーモデルの必須機能として各メーカーのプロジェクターに搭載されていきます。
DLP勢も、ミラーの振れ角度を従来の10度から12度に広げコントラスト比を向上させた新DMDチップ「HD2」(1280×720)搭載モデルを投入します。
これらのモデルは、HDMI以前に映像のデジタル伝送を可能にしたDVI端子(HDCP対応)も搭載していました。
ただし、この時点で日本国内ではDVI出力付きのDVDプレーヤーはありませんでしたので、DVI接続でのフルデジタル伝送の映像が見られるのは、もう少し先になります。
同じHD2パネルながら1024×768の4:3パネルを搭載したOPTOMAのH56もこの頃日本デビューを果たします。
国産プロジェクターとは一味違うこってりした映像と、お値打ち感から、隠れた人気がありました。
2002年はかなり濃い1年でしたので、2003年以降は【第3章】に引き継ぎたいと思います。
2003年は、いよいよブルーレイレコーダーが登場し、プロジェクターも新たなデバイスが参戦して熾烈さを増します。
乞うご期待ください
そ・し・て
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