イベントキャラバンが秋葉原本店よりスタート!!<前編>
HDD内のi-Podの音楽データが全て消えてしまい、立ち直ることが出来ない渡部です(皆さんバックアップは必ずした方が良いですよ)。
5月22日にイベントキャラバンが秋葉原本店からスタートしました。
このイベントキャラバンは、体験視聴会を日本全国で行います。
今までホームページや雑誌等でイベント記事を読むだけだった関東以外の方にも、アバックの体験視聴会に参加していただけます。
予告の意味も込めて、秋葉原店で行われた体験視聴会の内容を簡単に紹介します。
ナビゲーターはHiViでお馴染みの、堀切日出晴氏です。
使用機材はプロジェクターに「EH-TW4500」を使います。
透過型液晶プロジェクター最後の砦になってしまいましたが、その映像はエプソンの液晶プロジェクターの技術と経験の結晶ともいうべき完成度です。
5.1chシステムは、ブラックモデルが発売されたばかりの富士通テン「TD712zMK2BK」と、イベントでは不動のリファレンスサブウーハー「TD725SW」です。
スピーカーの存在を感じさせないサラウンド再生は、イクリプスの独壇場です。
AVアンプはヤマハの「DSP-Z11」です。
ヤマハといえばシネマDSPですが、最近のヤマハのAVアンプはダイレクトの音も凄いです。
前半は再生プレーヤーに、話題独占のパナソニックの「DMP-BDT900」を使います。
その高画質は、堀切さんのお墨付きです。読み込みの早さもポイント高いです。
前置きが長くなりましたが、中身の紹介に入りたいと思います。
すべて紹介してしまうとネタバレになってしまいますので、印象に残ったところを掻い摘んで紹介します。
2部で最初に再生したWOWOW録画の「ブーリン家の姉妹」の高画質には驚いてしまいました。
前に堀切さんに紹介していただいた「イースタンプロミス」も凄い映像でしたが、こちらの映像も強力です。あまりに高画質だったのでリクエストしてしまいました。
もともと高画質でしたが、HDDに録画せず直接BD-Rに録画したため、さらに強烈な高画質になったそうです。皆さんもお気に入りのタイトルを高画質で残したければ、直接BD-Rに録画することをおすすめします(凄まじい情報量と鮮度感です)。
この情報を余すことなく再現するEH-TW4500にも改めて感心させられます。色再現・階調表現とも申し分無しです。
今回のイベントでは、DMP-BDT900のポテンシャルを引き出すため、細かなマル秘テクニック?を使っています。
まずは画面設定の項目を全て「切」に設定します。
クイックスタート等の不要な設定もすべて「切」に設定することにより、DMP-BDT900の負担が減り映像・音声のクオリティーアップになるそうです(お持ちの方はぜひお試しください)。
またHDMIの解像度設定も、音質が良い順に1080i>1080/24p>1080pとなるそうです。
DMP-BDT900は筐体が軽く剛性もそれほど無いので、インシュレータと天板の重しもかなり効きます。
インシュレーターは、BDドライブとHDDの下の底板に直接敷くのがコツです。重しは何でも良いです。これで音の重心が下がって、コシのある音になります。
EH-TW4500のフレーム補完のデモに使った、バンクーバーオリンピックの浅田真央さんの演技も面白かったです。
バックの映像やトリプルアクセルの速い回転が、フレーム補完を入れると滑らかにブレが少なく見えるのが確認できます。
映画のフレーム補完のデモには、フレーム補完と相性の良いCG作品「ピクサー・ショート・フィルム」から「For The Birds」を再生。
実写のフィルムでは違和感やエラーが発生しやすいフレーム補完ですが、CGでは動きの滑らかさがプラスの方向に働きます。
エアチェックした「王様と私」では、往年のテクニカラーを再現するためにEH-TW4500の映像調整術を紹介。
ダンスのシーンでフレーム補完の「切」と「弱」を比較しましたが、先ほどのCG作品と違い、「弱」では若干ビデオ的な動きになるので、「切」にしてフィルム特有のジャダー(がたつき)を残した方が、映画らしさが出ます。
EH-TW4500は、赤・緑・青・シアン・マゼンダ・イエローの6軸で色調整ができますので、かなり自由な色調整が可能です。コツとしては、肌色を基準に一番目に付く「赤」から調整していきます。
ランプを「エコ」から「ノーマル」にし、肌色調整を4か5くらいに設定し、6軸調整で赤と黄の色相と彩度を少し落としてあげることにより、テクニカラーの発色により近づけることが出来ます。このあたりの調整幅の広さと細かさは、エプソンプロジェクターの伝統です。
再生ソフトを変えて、DVD「乱れる」で超解像とガンマの調整を紹介。
こんなモノクロの邦画がデモに使われるところが、堀切さんならではです。
超解像の効果は、モノクロが一番分かりやすいそうです。
またこのように暗めのローキーなシーンでガンマ調整するとやりやすいと思います。
超解像を「1」にすることにより、輪郭の切れが上がり映像の先鋭感が上がりハイビジョンぽくなります。「3」だとシュートや擬似輪郭が目立ってしまうので、堀切さんは「1」と「2」が実用モードだとおっしゃってました。
また、EH-TW4500はガンマ調整も出来ますが、こちらも黒側から調整するのが良いそうです。
暗部をやや沈め、中間から明部を適度に持ち上げラストシーンを再生。
モノクロだと階調表現が分かりやすいので、滑らかなグラデーションが映像にリアリティーを与え、DVDというのを忘れてしまいそうな映像になります。
さらにDMP-BDT900の24pを「入」にし、EH-TW4500の4-4プルダウンを「オン」にすることにより、ジャダーを残しつつもフィルムらしい滑らな動きになります。
このようにちょっと設定を変えることにより、映像クオリティーを上げることができるのは、ホームシアターの楽しみ方のひとつです。
またしても長くなってしまったので、後半の音のほうは<後編>につづきます。
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