エプソン EH-TW4500イベント報告!!<前編>
車で所沢付近を走行中、道に迷ってしまった渡部です(所沢って看板ないんですよね)。
恒例になりましたが、31日に行いました「発売直前!! EH-TW4500最終出荷版を徹底視聴!」の報告を行います。
司会・進行はエプソンの映像機器事業部の豊沢さんと、おなじみ倉内さんです。
視聴の前に、パソコンを使い製品の説明があり、超解像の説明をかなり詳しくしていました。
EH-TW4500で採用されたのは、レスポンスに優れた「一枚超解像」です。複数枚の画像を使った超解像は、情報量に優りますが、いかんせん処理に時間がかかってしまいます。
一枚超解像といっても、かなり手の込んだ処理が施されます。まずボケ部分を検出し先鋭化処理を行います。
この先鋭化処理で使っているのが「混色分離技術」です。
これは、従来のシャープネスと違い、シュートや疑似輪郭が発生しないというメリットがあります。
この先鋭化した映像を、いったんテレシネなどによる劣化を模した、撮像プロセスシミュレーションにより低解像度し、元の映像と比較します。
図で説明したのがこちらです。
ここで差異があれば、先鋭化した映像にフィードバックし出力します。
ここまで複雑な超解像技術は、プロジェクターに搭載されるのはもとより、単体のビデオプロセッサーでもなかなかありません。
これにより、従来のシャープネスやエンハンサーで問題のあった、フォーカスがボケているところが不自然にクッキリする事を防ぐことができます。
新フレーム補間も、EH-TW4000のものよりも精度が上がり、不自然さが減少しているそうです。
「弱」「標準」「強」があり、「弱」ではフィルムのジャダー(がたつき)を残し、映画に使用してもフィルム感を損なうことが無くなっています。
ここからエプソンのオリジナルディスクによるデモに移ります。
コンテンツはこんな感じです
最初にネイティブコントラストのデモで、草刈民代さんの「瀕死の白鳥」というバレエをみせていただきました。
透過型液晶でこのネイティブコントラストは驚異的です。コントラスト200,000:1という数字ばかりが目立ちますが、エプソンが重視するのはあくまでネイティブコントラストで勝負できる映像です。この映像でも、黒側の解像度が上がった為、いままでは気にならなかったバックの黒に乗っているノイズが見えてしまいます。
超解像のデモでは、同じくエプソンディスク収録の「マイ フレンド ウェディング」を使いました。まずは高い周波数にしか働かない、もっとも効果の弱い「1」から。
このような被写体深度の浅い映像では、ジュリア・ロバーツにフォーカスが合い、バックがボケますが、ボケる部分の輪郭が不自然に立つこともなく、クッキリさせたい所だけ輪郭がシャキッとします。
効果の強い「3」に変るとやや硬い画になりますが、さほど不自然にはならず、テーブルの上のグラスや花瓶等がクッキリと浮き上がってきます。
フレーム補間のデモでは、「ほったらけの島」の予告を再生。フレーム補間は強です。
フレーム補間はCGと相性が良いので、強でも違和感はありません。この違和感の少なさでも、フレーム補間の進化を実感できます。
フレーム補間を「弱」にして、「ウォンテッド」を再生。この映画は、映像が極端に速く動いたり、突然ゆっくりになったりと、フレーム補間にとっては厄介です。
右半分が四角で囲まれているのに気づくと思いますが、これは右半分がフレーム補間された映像で、左半分がフレーム補間されない元の映像を見られる裏モードです。取説には載ってないので、アバックでEH-TW4500を購入された方には、やり方をこっそり教えます。
こういった実写映像でも、従来あったエラーや違和感がかなり減少しています。特に「弱」は映画に使っても十分実用的です。
エプソンディスク最後のデモは、「スイングガールズ」です。
色を作るうえでもっとも難しい金色の質感にご注目ください。混色のバランスとコントラスト等の基礎体力がないと、こういう煌びやかなサックスの金色にはなりません。
このエプソンディスクは、最後の色決め等に使用するサンプル映像だと思いますが、なるほどと思わせる映像満載でした。
長くなりましたので、恒例の<後半>に続きます。
後半は市販のソフトをかけながら、プロジェクター開発の裏話等を紹介します。
そんなに超解像ってすごいんですか
ちょっとひいき目?
誰でもその違いが分かりますか
投稿: bikaizou | 2009年11月12日 (木) 17:01
bikaizouさんコメントありがとうございます。
超解像は1と2は効き目がマイルドですので、良く見ないと分かりませんが、3は誰が見ても分かります。
1枚超解像なので、情報量が増えるという事はないですが、エンハンサーとしてはかなり出来がいいと思います。
投稿: アバック渡部 | 2009年11月14日 (土) 12:12