フェーズテックのUSB-DAC「HD-7A」を視聴しました!
ロニー・ジェイムズ・ディオの訃報にショックを隠せない渡部です。
安らかにお眠りください、あなたは永遠です
フェーズテックのUSB-DAC「HD-7A」の視聴機をお借りしましたので、聴いてみました。
視聴方法は、ノートPCからのUSB接続と、エソテリックのSACDトランスポーターP-05から同軸デジタル接続する2パターンで行います。
視聴環境はこんな感じです。
スピーカーはパイオニアのS3EXを使い、アンプはオクターブのV40SEで鳴らします。
ケーブルは、USBケーブルにワイヤーワールドのSTB-1.0、同軸デジタルにヨルマデザインのヨルマデジタルを使います。
DACからアンプまでのRCAケーブルはワイヤーワールドのEQI5-2、スピーカーケーブルはティグロンのMS-12SPです。
まずはノートPCからUSB接続で聴いてみます。
再生するのは、最近視聴に欠かせないエッセンシャル・ジャーニーより「WHEN YOU LOVE A WOMAN」です。
このCDを、EAC(Exact Audio Copy)を使いロスレス圧縮のFLACでリッピングし、再生ソフトにfoobar2000を使います。PCのカーネルミキサーはバイパスさせています。
HD-7Aは右のノブを押すことにより、K2プロセッサーをoff⇒アップサンプリング(インジケーター赤)⇒アップサンプリング+ビット拡張(インジケーター緑)と切り替える事が出来ます。
はじめにoffの状態で聴いてみます。
HD-7Aの音の印象は、しなやかで柔らかい優しい音です。
ここでアップサンプリングに切り替えます。この場合4倍アップサンプリング処理が行われます。
この音は3つの中で一番高域が華やかで、明るめの音調になります。音の粒子はいっそう細かくなります。
アップサンプリング+ビット拡張にすると、16bitから20bitにデータ拡張が行われます。
音はやや落ち着いたトーンになりますが、情報量はグンと上がります。空間に広がる響きの量が違います。ここからK2をoffにすると、大分寂しい音に感じてしまいます。
再生システムをP-05に変えて聴いてみます。
HD-7Aはクロックコンバータとしての機能も持っていますので、HD-7Aのワードシンク出力からP-05のワードシンク入力にBNCケーブルで繋ぐと、このようにクロックが同期します。
こちらも最初はoffから聴いてみます。
PCの再生に比べると、音量が大分大きくなりますので、ボリュームを下げて音圧を合わせます。
それでも大分音のパワー感が違います。ピアノの打鍵、ボーカル、ドラムのダイナミックレンジが上がり、胸に響いてきます。こちらの方が断然グッときます。
アップサンプリングに切り替えると、PCの時と同じ傾向ですが、音の粒子が細かくなり、より華やかになります。
しかし一番この曲に合っていたのは、アップサンプリング+ビット拡張でした。圧倒的な空間情報量で、ボーカルが空間に広がります。十分な音の実在感で、後半にかけての盛り上がりは、背筋がゾクッとするほどでした。
これに比べるとPCの音は軽いな~という印象です。ただし音のクリアネスはややPCの方があったかもしれません。
まだまだ高級プレーヤーも捨てたものではないな、と言う印象を持ちました。PCの音声も、ただリッピングすれば高音質になるという単純なものではなく、高音質にする仕様や設定をしなければならないと感じました。
ただ、安いノートPCでもあんな音がでてしまうPCオーディオのポテンシャルも侮れません。
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