【秋葉原本店】Oppo BDP-95対BDP-93NXE対Azur751BD!!
3杯飯が食えるコンディションじゃない時は「やよい軒」に近寄らない渡部です。
10月16日(日)に行いました「Oppo BDP-95視聴会&ブルーレイプレーヤー最強決定戦!!」の簡単な報告です。
マニアックな内容にもかかわらず、かなり人気の高いイベントとなりました。
業界内でも結構注目度が高かったです。
ブルーレイプレーヤー最強決定戦!!にエントリーしたのは、こちらの3機種です。
Oppo BDP-95
Nuforce BDP-93NXE
Cambridge Audio Azur751BD
アナログマルチ出力による3機種比較になりますので、いちいち繋ぎ替えをしなくても済むように、marantzのPM15-S2を3台使ったF.C.B.S.による連動操作を使ったサラウンドシステムを構築しました。もちろん音質クオリティーも考えての選択です。
接続は、映像はHDMIにより直接プロジェクターDLA-X7に入力し、音声はLINN製の同一アナログRCAケーブルによりPM-15S2に入力します。電源ケーブルはそれぞれのモデル純正の物を使用し、極力イコールコンディションで行いました。
スピーカーにはB&W 804Diamondと富士通テン TD725SWを核にした5.1chを用意し準備万端です。
アナログ出力での比較ですので、それぞれのアナログ音声回路の特徴がどう出るか興味深いところです。
話題のESS製セイバーDAC「ES9018」を搭載したBDP-95、シーラスロジック製DAC「CS4398」+リクロッキング回路によりジッターレス再生を標榜するBDP-93NXE、Wolfson製DAC「WM8740」+Anagram Q5による192kHz/24bitアップサンプリングのAzur751BDの比較という構図でしょうか!?
◆それではいよいよイベント報告です。
以下はあくまでも私の個人的な評価になります。
はじめにハイレゾ音楽データの保存されているUSBメモリーによる2ch再生での比較を行いました。
DVD-Audioからリッピングしたエルトン・ジョンの「キャンドル・イン・ザ・ウインド(96kHz/24bit FLAC)」は、鮮烈な高音とサラウンドするように広がる音場感がポイントです。
この曲は音が歪っぽくなるととたんに耳障りな高音になってしまいますが、3機種共、鮮度感はありつつも耳障りにならないバランスで再生していました。
アズール751BDは、抜けの良い高音が印象的で、ボーカルは軽やかな感じです。BDP-93NXEは、エルトン・ジョンの声に厚みと実在感があります。BDP-95は声の厚み・実在感がありつつ、サラウンドするような音の広がり感が圧倒的です。
音楽配信サイト「HD tracks」でダウンロードしたイーグルス「ホテルカリフォルニア(192kHz/24bit FLAC)」では、さらに低音が入ってきますので、より総合的な音質比較になります。
重く沈んだベースとバスドラムの低音と、その他のボーカルやギター等のバランスが聴きどころです。
アズール751BDは十分な低音が出ていますが、他の2台と比べると押し出し感は控えめに感じます。ボーカルは低音に埋もれずクリアーに聴こえます。BDP-93NXEの低音も量感十分で、小気味良くズンッと響きます。BDP-95はBDP-93NXEに近い感じですが、BDP-93NXEの低音は鋭く、こちらはヘビー級のような重さがあります。
同じくHD-tracksによるイエス「ラウンドアバウト(96kHz/24bit FLAC)」を再生。
イントロのアコースティックギターと、「ホテルカリフォルニア」よりもリズミカルな低音の再現力を中心にチェックします。
アズール751BDはイントロのアコースティックギターの高音が綺麗に伸び、低音はリズミカルで切れがあります。BDP-93NXEはギターのアタック音が一番強く感じました。ベースもよりパンチが増し、ゴリゴリとしたクリス・スクワイヤっぽさが出てきます。BDP-95のアコースティックギターは、ポーンと空間に広がる感じが良く出ます。低音はBDP-93NXEよりも若干落ち着きと余裕を感じさせます。
ソースをSACDに替え、ダイアナ・クラールの「S'Wonderful」を2chで比較します。
アズール751BDのみマルチビットDACの為、SACD Outputの設定をDSDからPCMに変更します(こうしないとアナログ出力から音が出ません)。他の2台はDSDのままアナログ出力します。
ハイレゾと比べると音にしなやかさが出てきますが、アズール751BDはPCM変換しているからかプレーヤーの特性なのか、そのなかでも割とカチッとした音で再生します。BDP-93NXEの方がDSDの特徴が出てやさしく生っぽい音に聴こえます。声が空間に広がる感じは、BDP-95が一番表現できているように思いました。
イベントはここからメインとなるブルーレイソフトによる5.1chでの比較に移りますが、結果はあえて書きませんので、是非ご自分の耳でお確かめ下さい。
3機種共に秋葉原本店に展示がありますのでいつでもご視聴大歓迎です。
参加者の方には恒例の採点アンケートもいただきました。ご協力本当にありがとうございました。
採点結果は近々店頭に貼り出しますので、結果が気になる方は是非ご来店ください。
最後に、イベント準備の中でいろいろ分かってきた事があるので、細かなことですが参考にしてください。
アナログ出力する場合は、HDMI Audioの設定をoffにしましょう。こうしないとSACDを再生する場合、DSD出力に設定していてもPCMに変換されてしまいます。また、HDMI映像出力のクオリティーを上げることにも効果があります。
また、SACD Outputの設定がDSDの状態でSACDのマルチチャンネルを再生すると、スピーカー設定の各パラメーター(サイズ、距離、レベル等)が反映されません。設定を生かす場合はDSDをPCM出力に変えましょう。
今回初めて分かったことですが、BDP-95とBDP-93NXEのデフォルトの設定では、Trim(チャンネルレベル)が5.0dBになっています。
この状態で録音レベルの大きいソフトを再生すると、音が歪んだり割れたりする場合があります。そのためL/RのTrimは0.0dBにすることをお奨めします。
同様の現象で悩んでいる方は是非お試し下さい。
なんか途中で投げ出すような感じになってしまいましたが、最後に決めるのはやはりご自分の目と耳だと思います。
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