THXモード
こんにちは、桜庭です。
ビクターのDLA-HD950 は前のモデル同様で今回もTHXモードが入っており色温度6500度で他に色合いや濃さなど全くいじれない変わったモードを持っております。
前のHD750 では色がかなり独特で今のプロジェクターに珍しく結構緑がかぶった感じで、好きな人しか使えそうもないと個人的に思っており、今回のHD950でもまた搭載しているのかと思いきや今回は大幅に良くなり(というより本来こうしたかったのでしょう)、かなり使えます。
CINEMA1やCINEMA2やステージなどいろいろな映像モードがありますが、どれも個性の強い映像でもあります。
そんな中でTHXモードは実に平凡な画です(笑)
まずはチャンツィーの映像から
まずはビデオソース系の映像なのでCINEMA1のモードでしたらガンマ特性的に白側が飛んでしまいますので、当然こうなってしまうのでCINEMA1以外のモードを選んで頂いた方が見やすいと思いますが、例えばCINEMA2 ですとビクターらしい映像というかコントラスト感をしっかり出して色も鮮やかに出しに行く分ちょっと色味が強い感じの映像になり、肌の色が少し赤っぽかったりカーディガン?が赤っぽいグレーになったりと、だいぶクセが強いです。
その点、THXモードでの肌色は微妙な緑味も少し残せていますし、衣服の色など非常にバランスの取れた色使いになります。
続いて、スターウォーズから1シーン
CINEMA1/2の方が色温度が低めな分、相性的にはCINEMAモードの方が好きな方は多いと思いますが、THXモードでも正しい6500度で且金色の表現も十分描いておりますので、全然おかしくないです。
次は、ベガスの恋に勝つルールから
もともと作品自体ちょっと肌の色が濃い目の感じの印象がありましたが、THXモードですとそういった不自然さが綺麗に落ち着く感じで、衣服の淡い色も薄くなりすぎないです。
最後に、アザーズから
こういったシーンですと、さすがCINEMA1という感じで太陽光が差し込んだ様々な白系の生地をそれぞれ描き分けてます。THXモードはちょっと冷たいかな?という感じの色使いですが6500度なのでしょうがないです。
なんでこんなにたくさん見てみたかというと、まだ使っているユーザーもいるかと思いますが、ソニーのプロフィールっぽいんですよね。
そう!今回のTHXモードはすばらしいモニターモードと言っても良いぐらい優秀です。
CINEMA1が映画ソースには一番オススメかもしれませんが、その分THXモードはなんの当たり障りも無い映像かもしれません。ただ、こういった映像が長く見ていて飽きの来ない映像でもあると思います。
HD950を既に所有されているユーザーも、これから導入予定のお客様も、是非一度はTHXモードでお楽しみ下さい。
そういえば、今回のモデルからスクリーン補正という機能が追加になっております。
スクリーンもどれも全て同じ発色をするわけではなく、生地によって微妙に色のクセを持っております。スチュワートは色の発色が少し鮮やかですし、キクチのホワイトマットアドバンスは少し青みがあってグレイマットですと少し赤みがのったり、オーエスのピュアマットですとニュートラルに近い特性だったりと、ご使用になるスクリーンによってメーカーの意図する色になってくれない事もあります。今回のビクターは面白いところに目をつけたなと思います。
どんな感じかはデジカメで撮った映像なので、多少大げさに見えるかもしれませんが、参考までに。
プロジェクターはHD950 でTHXモード、スクリーンはキクチホワイトマットアドバンスです。
OFFだとちょっとTHXモードの6500度じゃない感じでAかBかな?というところです。
実際にどれにするか選択する時は、こういった白黒の映像とか全白信号とかグレースケールとかが一番目安にしやすいかと思います。
プロジェクターの映像をいじるのは難しくてよくわからないというユーザーは、折角ですからこういった項目ぐらいだったら簡単ですので、是非使ってみて下さい。
ちなみにビクターのオフィシャルの対応表はこちらです。
はー、それにしてもトヨタのF1撤退は悲しすぎる・・・。日本のメーカーかドライバーがモータースポーツの頂点のF1で表彰台の頂点に立つ事は一体いつになることやら・・・。
ビクターのHD950はフィルムの発色が売りですが
三管式のプロジェクターと比べて映画の再現性は
劣りますか?
投稿: タカヒロ | 2010年2月22日 (月) 16:45
Cinema1のモードは三管と比べて決して見劣りする事はないと思います。
三管の色も確かにすばらしいものがありますが、実際にブルーやグリーンの色の帯域は今のプロジェクターの方が優れている所もありますので、トータルで見れば超えていると言っても過言ではないと思いますよ。
ブログの中の画像のアザーズの1シーンで日光がわずかに差し込めているシーンでの微妙な太陽光の再現性など、三管でさえ難しいですし、今の他のプロジェクターでも難しい色をうまく出せますので、この辺りはHD950にしかない魅力ではあります。
ご参考までに。
投稿: avac桜庭 | 2010年3月 3日 (水) 18:49
ありがとうござます。
HD950はネイティブでコントラストが5万:1ですが
無信号時の全黒画面での黒浮きは認識できますか?
投稿: タカヒロ | 2010年3月 6日 (土) 04:25
全黒状態でしたらソニーのVW85がアイリスを絞りますので、光を抑えての黒なのでビクターよりちょっと出るかもしれませんが、それとほぼ同じぐらいビクターも出ますので、現行ではHD950 かVW85 が全黒信号はかなり出せておりますよ。
ただ、VW85 はあくまでも全黒信号のみなので、暗いシーンという事ですと、アイリスが少し開いておりますので、そうなるとビクターの方が有利です。
投稿: avac桜庭 | 2010年3月 7日 (日) 10:05
ありがとうございます。
階調表現はアナログ駆動のSXRDのほうが有利だと聞いたことがあるのですが、その辺はどうんでしょうか?
投稿: タカヒロ | 2010年3月 7日 (日) 22:36
暗部階調などアナログ駆動の方が有利かもしれませんが、アイリスを使わずに暗部を出せるHD950とアイリスを使わないと暗部を出せないVW85 では、原理的な有利不利よりも実際の映像としてVW85の方が断然優れている感じはありませんので、現時点での根本的なパネルの能力としてHD950の方が上ではあります。
あとは実際に見てどっちが好みかですね。
投稿: avac桜庭 | 2010年3月 8日 (月) 12:21