画像でみる“超解像技術” EPSON「EH-TW4500」
いまや一般的な認知を獲得した「超解像技術」、テレビに留まらずプロジェクターにも搭載された事で、業界的にも話題になりました。
「超解像技術」の注目すべきところは、今までのアップコンバートやエンハンス処理とは異なり、仮に作り出した高解像度映像を、再度その元になっている低解像度映像に重ね合わせることで、エラー情報や増幅段階での余計な情報を取り払う試みがされている事です。
ただ活字で読んでも「ふ~ん・・・」という感じにしかならないので、以前にEH-TW4500のイベントの際に撮影した「超解像映像」を改めてご紹介したいと思います。
【使用機材】
プロジェクター:EPSON/EH-TW4500
Blu-Rayプレーヤー:DENON/DVD-A1UD
※超解像処理「3」をかけた映像
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高層ビルの窓の描き方が「超解像技術」を通すことで、かなりくっきりしてきます(特に遠くのビルの窓は凄いです)。
もともとは低解像度の映像(ネット動画やワンセグ放送)をアップスケーリングした際に起こる画質劣化を補正する回路として開発されましたが、「ダークナイト」のような高画質ソースでもその恩恵が十分に感じられます。
それじゃあ“もともと低解像度の映像”だったらどうなるんだ!という疑問が当然おこります。DVDのSD(525P)素材ではこんな感じです。
※「超解像処理3」をかけたSD画像
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お気に入りのDVDソフト「スイミング・プール」の一場面。キーボードの浮き上がり方やキーボードに書かれた文字が明瞭になるのが分かるでしょうか。あと手に浮かぶシワの明瞭度が上がっています。
※「超解像処理3」をかけたSD画像
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眼鏡越しの目元の立体感や、着ているレースの洋服のシワの具合に明確な違いが確認できると思います。
意外(?)にもHD映像よりもSD映像のほうが「超解像処理」がナチュラルに働いています。かけたモードが“超解像3(一番強くかかるモード)”という事もありますが、HD映像では処理がきつ過ぎて擬似輪郭のようなものも見受けられるのに対し、SD映像ではわざとらしさの無い自然な高解像度化が行えています。
「超解像技術」ではシーンの解像度の平均値から算出をかける為、「ダークナイト」のような全体的に解像度の高いソースでは、欠落している部分の補正が必要以上に働いてしまうのかも知れません。
ただ、それを動画でリアルタイムに行っているのだから、少しくらいのエラーは許してやろうかとさえ思えてきます。
そして、このイベントで極め付けだったのが、秋葉原店の菅原店長から借りたBlu-Rayソフト「コララインとボタンの魔女」(監督ヘンリー・セリック)の映像。実写をベースにしたストップモーション・アニメとCGIを駆使した作品だが、「超解像技術」によりとんでもない事になっていたので、これでもかっていうほど貼り付けてみました。
※「超解像3」映像
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布地に縫い付けられた毛糸の細かい描写が超解像技術により際立ち、より立体的な映像に変化しています(若干擬似輪郭のようなものも発見できますが・・・)。
※「超解像」映像
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目の変わりに縫い付けられているボタンの描写が笑えるほど変化します!もちろん皮膚代わりの布地部分もはっきり出てきますが、正直ちょっと気持ち悪いです・・・
※「超解像」映像
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同じく生地に刻まれているシワが超解像により浮き上がってきてるのが分かるでしょう。
※「超解像3」映像
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これ、小さい画面のままでも際立った輪郭描写が見て取れます!

※「超解像3」映像
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極め付けがこのシーン、「今まで歩いていた庭園が上空から見ると主人公の女の子の顔になっていた」という一コマですが、細かな草花の集合したものすごく緻密なデクスチャーが、超解像によってきっちり描き分けられました。
「超解像3」を使用していることもありますが、誰が見てもはっきりと違いが分かるはずです。
内蔵されている回路でここまで出せるのは確かに凄いですね。単体スケーラー(バンテージやアイスキャンetc)に入っていたエンハンサーも凄かったですが、やっぱり安くは無いですし・・・
もちろんこのモードによって作られた映像には好き嫌いがあるでしょう。ただ、固定画素プロジェクターが主流となった昨今、このような輪郭くっきりはっきりでギリギリまで解像度を求める傾向はユーザーの間で強くなっていると思います。
その証拠に、イベントでは超解像技術をつかった以下のようなバリエーションのデモを行いました。
1080P出力 + 4-4プルダウン処理 + 超解像OFF
1080/24P出力 + 4-4プルダウン処理 + 超解像「1」
1080P出力 + フレーム補間処理「弱」 + 超解像「2」
1080P出力 + フレーム補間処理「強」 + 超解像「3」
4パターンでの同じ映像を見てもらい、「どのパターンが一番好きですか?」という質問をしたところ、7割のお客様が④と答えました(たまたまその手の画が好きな方が集まった可能性もありますが)。
個人的に④の映像は「映画(フィルム)」の質感からはかなりかけ離れたものという印象でしたが、デジタルハイビジョンに代表する“ハイディフィニションAV”時代を象徴する結果なのか、もしくは“超解像向きソフト”を再生した事が功を奏したのか。確かに「解像感追求タイプ」の方にはめちゃくちゃハマルとは思います。
かつて必死になって追い求めた「フィルムライク」という名の映像美、3管プロジェクターを見た事が無い世代に加え、映画館が次々とデジタルに移行している現在では、AV機器に対する“映画の質感”そのものが変化してきているのかも知れません。
ただし、映画を当たり前のようにハイビジョンで見られるようになった現在、基本的に“キタナイ映像”というものは無くなりました。マスターに関する是非はあっても、更に解像度を上げないと見られないという事は無いはず。そんな時代だからこそ、改めて「自分は映画をどんな画で見たいか」を考える必要がある。そうしないとプロジェクターの画作りも画一的なものになり兼ねない。
PS. でも、この映像に「3D」が加わったら・・・やっぱり萎えるだろうなぁ
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